囲碁が弱い、万年級位者の特徴と初段突破する3つの方法

こんにちは、東洋囲碁五段で打っている者です。

囲碁を始めたばかりはどんな人でも囲碁が弱くて当たり前です。

しかし、2年3年経過してもいつまでも上達しない10級、20級など万年級位者の方がいます。

数十人この目で見てきましたので、おおむね特徴はわかっています。

ですので、万年級位者の方の特徴と初段突破する方法を書いていきます。

ただ、正直級位者にとっては「耳が痛いこと」をあえて言います。

しかし、正しい努力さえすれば、初段は誰でも突破できます。

1.対局ばかりで詰碁をやらない

とにかく、詰碁をやりません。

「詰碁やってますか?」と万年級位者の方に聞くと答えが曖昧になります。

 

「ああ・・・」

「7問ぐらいやったよ・・・」

「最近仕事が忙しくてさ・・・」

 

とにかく、「はい!!やりまくってます!!」と自信を持って答えてる人に一人も会ったことがありません。

逆にハッキリ「YES!」と言う人はさっさと初段になっていきます。

詰碁はヨミのチカラをつける一番の方法です。

これは多くのプロ棋士が口をすっぱくしています。

詰碁をまったくやらずに初段になれたら天才です。

基本的にありえません。

「ヨムのが面倒くさい」という気持ちはわかります。

ひとりで詰碁をやるより、対局したほうが楽しいという方がほとんどでしょう。

しかし、囲碁はヨミの力を争うゲームです。

「詰碁はやりたくないけど、囲碁が強くなりたいです。どうしたらいいですか?」

というのは

野球で言えば

「すぶりはしたくないけど、ホームランが打ちたいです。どうしたらいいですか?」

と同じ質問です。

そんなの無理ですよね!

 

囲碁と言うのはヨミのゲームです。

感覚が良い。

目算ができる。

などが劣っていても結局ヨミが強い方が囲碁は勝つゲームです。

2.「教えてください」という思考

級位者の人はなぜか「教えてください」と言う人が多いです。

逆にさっさと初段になる人はそんなこと言いません。

本音でそう思っていないならいいのですが、本音でそう思っていたらまず強くなれません。

まずその精神を変えないと強くなりません。

囲碁は人生と同じです。

囲碁は誰かに教えてもらうのではなく、自分の力で強くなり、自分の力で切り開いていくものです。

人生もそうでしょう。

治勲先生もこう言っています。

『ヤル気になった人間の能力というのは、まさに恐るべきものがあります。

可愛がられ、手取り足取り教わったものは伸びない。自力で切り開いた者はのびる。これはプロアマを問わず、上達の鉄則です。』

 

伸びる人・やる気がある人は勝手に自分で強くなっていきます。

もちろん目上の方と対極するときは、「教えてください」的な言葉を口では言うかもしれませんが、本音では

「この対局で強くなってやる」

「自分の方が弱いのはわかっているけれど、とにかく全力で戦ってやろう」

そんな姿勢でいるのが望ましいでしょう。

逆にこの精神でいる人は、教えなくても勝手に強くなっていきます。

3.級位者に教わっている。

「8級の人に教わっていますが、なかなか強くなれません。」

という人がいます。

「そりゃそうでしょう!笑」

プロに教わる必要はありませんが、級位者の方に教わるのはどうかと思います。

教わる人がそもそも基本すらできていないのであれば、強くなるはずがありません。

初段=おおよその基本ができている

というのがひとつの目安ですので最低でも三段以上ですね。

もちろん強いに越したことはありませんが、プロに教わったからといって10倍強くなるわけではありません。

8級の人に教わるぐらいならひとりで詰碁や手筋の本をやっていたほうが正直強くなれます。

4.囲碁で馴れ合うのが目的。

囲碁会って楽しいですよね。

囲碁を打ってそのあとみんなでお酒を楽しく飲む。

私もむかしは参加していましたし、開催する側だったのでわかります。

すげえ楽しい。

しかし、その「馴れ合い目的で囲碁は強くなる気がありません!」という人がいて本当に驚きました。

本人はバレていなつもりかもしれませんが、バレバレです。

強くなりたいと思っていて実際棋力が伸び悩んでいるのなら仕方ありません。

しかし、最初から強くなる気がないのです。

もしくは最初はあったかもしれないですが、現在は強くなることを諦めている状態、学習する気がない状態です。

検討をしても聞いていないのか、やる気が無いのか、返事が上の空で目に闘志がないのです。

適当に返事をして言葉だけは「こうすればよかったんですねー」と丁寧に返す人もいます。

相手に失礼なのはもちろん、囲碁に対しても失礼ですよね。

囲碁が目的なのに、いつのまにかワイワイみんなで楽しむのが目的になってしまっている。

もちろん自由で、同じ目的同士で対局するならいいでしょう。

しかし、本気で囲碁をしている人には失礼ですよね。

本気で囲碁を強くなりたいと思っている同士で対局して、その後お酒を飲むから楽しいんです。

初段突破する方法3つ

以上を踏まえて万年級位者が初段突破する3つの方法です。

1.とにかく詰碁をときまくる

とにかく詰碁をときまくります。

面倒ですよね。

わかります。

でもね、面倒を乗り越えると強くなれます。

強くなれば相手に勝てるようになります。

相手に勝てるようになれば囲碁がますます楽しくなります。

 

「面倒だけどやってみたら楽しかった!」

「やってよかった!」

ってことはありませんか?

 

詰碁も同じです。

強い人はみんな乗り越えています。

2.自分の力で強くなることを理解する

自分の力で強くなりましょう。

実際私は誰にも教わらずに1年以内に12歳で初段になれました。

「誰かに教わろう」という受身の姿勢を改めて下さい。

正直詰碁とNHK杯さえあれば誰にも教わらずに初段になれます。

3.強くなればなるほど囲碁の奥深さ・面白さを理解できることを理解する。

囲碁は強くなればなるほど面白くなるゲームです。

10級の棋力で「囲碁って面白いなー!!!」

って思っているのであれば初段になればその3倍は面白く感じます。

五段になればその5倍は面白く感じます。

実際級位者なら囲碁を辞める人は一定数います。

しかし.四、五段クラスになるとなかなか辞められません。

辞めても少しすると戻ってきます。

(私もそうです)

それはなぜか?

囲碁の奥深さを知ってしまったからです。

  • 難解な局面でヨミ勝つ。
  • 厚みが存分に発揮される。
  • 1手ヨセコウを制する。

級位者のときでは味わえない勝利の快感を味わえば味わうほど辞められなくなってしまうのです。

私は東洋囲碁五段程度で「囲碁は面白い・素晴らしい」と言っていますが、プロ棋士と比べれば囲碁の面白さをまったく理解していないということです。

ですので、日本で一番囲碁の面白さを知っているのは井山プロです。

まとめ

万年級位者なのは必ず理由があります。

一番多いのが詰碁をやらないからですね。

もしくはそれをやるほど強くなりたいという気持ちが無いからです。

詰碁をやりたくない>囲碁を強くなりたいという状態。

囲碁はヨミのゲームなので詰碁でヨム力をつければ自然と強くなります。

面倒だからやらないというのも自由ですが、せっかく囲碁という素晴らしいゲームと出会えたのですから強くなってみませんか?

そして、囲碁は強くなればなるほど面白くなるゲームです。

私も東洋五段なのでまだまだですが、級位者のときと比べ何倍も囲碁が楽しくなりました。

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