強い人は碁盤を前にすると強そうなオーラが出るのはなぜなのか?

強い人って打つ前からわかりますよね。

碁盤と向き合っている姿を見ると強さがにじみ出てきちゃう感じ。

勝負する前から「この人に勝てるわけないよ」って思ってしまうことはありませんか?

そんなことを感じたエピソードをひとつ。

囲碁会でのエピソード1

当時いつものように囲碁会に行き碁会所で対局していたときのことです。

「Tさんはマジで強いから打ってもらいなよ!」

そう言われて、Tさんに話しかけ対局してもらうことになりました。

Tさん:「棋力はどれぐらいなの?」

私:「東洋囲碁で四・五段ですね。」

Tさん:「じゃあ2子かな」

私:「わかりました。」

Tさん:「お願いします。」

私:「お願いします。」

私が1手目を打ち、Tさんが2手目を打ったときです。

「うわあ、勝てない・・・」

瞬間的にそう感じたのです。

なぜそう感じたのが自分でも理解できません。

しかし、「勝てない」「この人はレベルが違う」と確信的なものがありました。

うまく言葉にできませんが、Tさんの雰囲気、姿勢、碁石の打ち方それらを感じ取ったのでしょう。

実際Tさんの棋力は七・八段クラスだったからです。

結果はもちろんTさんの打ちまわしにやられっぱなしでした。

囲碁会でのエピソード2

今度は間逆の話をします。

ある日囲碁会で、新規で3人の方がいらっしゃいました。

3人はもともと友人同士だったようで、席に座りながら雑談をしているのです。

私も碁打ちの友人と雑談をしていましたが、

私:「あのタレ目の子は級位者で他の二人は初段と三段ぐらいじゃないかな」

私:「あの中で一番強いのはメガネの子だと思う」と友人に言いました。

友人は正直信じていませんでしたが、その後その友人がメガネの子と対局し、他の二人の棋力も聞いたところ全員私の予想通りだったのです。

さすがにこれは出来すぎでしたが、今では「級位者」「初段~四・五段」「六段以上」の3パターンにわけることはできますね。

というかある程度強い人なら当然のようにわかっていると思っています。

まあなんとなくわかりますよね。

ただし級位者でわかる人は出会ったことがありません。

「今まで囲碁と向き合ってきたもの」が雰囲気として醸し出される

あくまで推測ですがひとつの私の結論を書いてみます。

碁盤を前にすると「今まで囲碁と向き合ってきたもの」が雰囲気として醸し出されるのではないか?

それが碁盤の前に座ったとき、

  • 碁石の扱い方
  • 打ち方
  • 盤上を見つめる目の動き
  • 表情

などに自然と雰囲気として出てしまうのではないか。

実際強い人ほど顔つきがキリっとする感じがします。

級位者ほど表情がやや緩んでる。

言語化が難しいんですが、そんな感じ。

こう考えれば辻褄が合います。

碁盤を前にしたときの

七段の人と20級の人とでは発するエネルギーや碁盤へ眼差しがまったく違います。

囲碁を始めたばかりの人は、囲碁で味わってきた感情が少なく、自然と浅いものとなります。

しかし、七段以上など囲碁が強い人は今まで囲碁で多くの感情を味わってきています。

挫折・失敗・苦渋・辛酸・喜び・感動などの深い感情を乗り越え味わってきているはずです。

それが碁盤を前にしたときに刺激され「今まで囲碁と向き合い乗り越えてきたもの・味わってきたこと」として醸し出されるのではないでしょうか。

乗り越えてきたものが大きい人ほど強いという事実は間違いなく存在するでしょう。

よってこれにより「なぜ強い人は碁盤を前にすると強さがにじみ出てしまうのか?」というひとつの私の考えとさせて頂きます。

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