囲碁をやる人は一人でも増えてほしいですよね。
しかし、囲碁人口は減少を続けています。
1976年に770万人をピークに、2015年は250万人と3割まで落ち込んでしまいました。
ですが、残念ながら囲碁人口が減るのは避けられません。
というか止められなくて当たり前です。
理由を書いていきます。
目次
1.囲碁愛好家の高齢者が亡くなり、それ以上にやる人が増えていないから
言うまでもなく、囲碁をやる人は高齢者がメインです。
そして、高齢者は寿命を迎え、毎年亡くなっていきます。
それ以上に若い人が囲碁をやる人が増えていないので、囲碁人口が減っているのです。
至極当たり前で、これは誰でも理解していると思います。
2.娯楽の多様化(スマホゲームなど)
2番目に娯楽の多様化です。
あなたが何歳かわかりませんが、むかしを思い出してみて下さい。
(若い人はお父さんやお母さん世代をイメージでいいので考えてみて下さい)
むかしは、ネットもないし、携帯電話もありません。
そのため、娯楽が少なかったのです。
大衆という言葉があるように、皆が同じものを見て同じものを好きになっていました。
皆で「8時だよ全員集合」を見てピンクレディーを応援して・・・というような感じです。
その恩恵を囲碁も受けていました。
それが1976年に770万人という囲碁人口の数字です。
しかし、今は違います。
ネットの普及で、娯楽が多様化しました。
1970年代の娯楽の数が20ならば、今は100ぐらいあるかと思います。
特にスマホゲームは無料で簡単にできる娯楽として、幅広い年齢層が気軽にスマホから無料で遊ぶことが出来ます。
例えばの例ですが、こうした娯楽が一気に増えたことで、囲碁に注目する人が減ったので、必然的に囲碁そのものを始める人が減ってしまったのでしょう。
むしろ、娯楽が数倍増えたのに、囲碁人口を維持できたら神業です。
これはほかの業界でも言えることで、「若者の車離れ」も似たような現象です。
まあこちらは交通の発達により車が無くても都心部に住めば不便でなくなった理由もあるのですが、趣味の多様化により、高額なお金を出してまで車に乗りたいと思う人が減ったというのも理由の一つです。
「それだったら自分の他の趣味や娯楽にお金を使いたいなー」という思考です。
時代は「個」の時代に突き進んでいく
現代は「個」の時代です。
そしてこの傾向は今後さらに進んでいき、ゆくゆくは「好きなものが同じ同士の人間だけとしか接しない生活」になっていくでしょう。
実際、未婚率は大幅に増えていて、男性の4人に1人は未婚であり、女性でも14%を超えてきています。
未婚率はさらに今後も上昇していくでしょう。
これも、娯楽の多様化とSNSの普及による孤独感の減少もあるでしょう。
囲碁をやる人が減るとどうなる?
話はそれたので、戻します。
囲碁人口が減り続けるとどうなるのでしょうか?
言うまでもなく、囲碁界全体が縮小化しますので、最悪囲碁のプロ制度が無くなることすら考えられます。
プロがご飯を食べられているのは、新聞社などのスポンサーのおかげ
プロの対局料は、新聞社などのスポンサー料金から支払われています。
スポンサーがスポンサー料金を支払う⇒日本棋院⇒プロの対局料
↑お金の流れは、こんな感じ。
むかしは、新聞社としてもスポンサーとなることはメリットがありましたが、今はどうでしょうか?
多分、惰性と囲碁文化維持のためにお金を出しているのでしょう。
しかも、今はネットで棋聖戦などの棋譜がリアルタイムで見られます。
そもそも、もう若い人とか新聞とる人少ないですよね。(私も一切とっていませんが。)
今後新聞業界も経済的に潤っていくことは考えにくいので、将来的には囲碁のスポンサーから撤退することも考えられます。
そりゃ今後も続けてほしいですが、自分の会社の利益が一番ですからね。
唯一囲碁人口を増やしたのは「ヒカルの碁」
唯一囲碁人口を増やしたのは、「ヒカルの碁」です。
これは言うまでもなく、素晴らしい漫画で囲碁人口を増やすのに多大な効果を上げました。
私もヒカルの碁世代なので、めちゃめちゃ感謝していますよ。
今後も囲碁人口増やすとしたら、こういった親しみがある漫画やYOUTUBE、アイドルなどでアプローチしていくしか方法はないでしょう。
時代を考慮して、現代的ツールに乗ることです。
現実的にはこんな感じですね。
変に歪んじゃって棋院批判してる人もいますが、それはすごく小さな問題で、棋院の活動で囲碁人口を増やす人数はたかが知れています。
そりゃ難癖つければ、指摘できる部分は多々ありますが、棋院が完璧にやったとしても囲碁人口が2倍になることは絶対にないでしょう。
着点は、別方面でのアプローチですよ。
囲碁界は縮小していくけど、なくなることはない
ですが、囲碁が無くなることはないでしょう。
少なくてもヒカルの碁世代である人たちが老後もやり続ければ、一定数を保ったまま存在し続けるでしょう。
囲碁はなかなか辞められないものなので、私もやり続けるつもりですし、ある程度までいけば囲碁人口も横ばいになっていくでしょう。
まとめ
囲碁人口が減りづつけるのは至極当たり前のことです。
理由としては、高齢者が主な囲碁愛好家というのもありますが、囲碁を始める人が少ないのは、娯楽の多様化が原因です。
娯楽そのものが、昭和に比べ数倍に増えていて、無料で気軽にスマホゲームできてしまう時代なので、これで囲碁人口を維持出来たら神業です。
一人のアマとして、囲碁人口が増えてほしい気持ちはありますが、これは止められないものです。
まったく夢も希望もない内容となってしまいましたが、望みをかけるとしたらYOUTUBEなどの現代ツールを使ったクリエイティブな人の登場です。
他力本願なのはありますが、囲碁を始めてある程度のレベルまで行けば、中毒性があるので、なかなか辞められないものです。
少なくても、私は老後までやるつもりなので、やり始めた人が寿命尽きるまでやり続ければ、それだけで囲碁に発展していると言えるでしょう。
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